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奇少物件100LDK[6の秘密]


ご無沙汰しております、長門家に仕えるメイドにして大和様のファン、光でございます。

今回は完結して数年頂いたからこそ語れる、

物件シリーズ「100LDK」「QLDK」「7ブンズパビリオン」などなど、

6の秘密を紹介いたします。

一部すでにどこぞでお話した内容も含まれますが、

総集編の意味を込めてのご紹介になりますので、

何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

また本シリーズを最後までお付き合いいただいた方にのみ

楽しんで頂ける内容ですのでご了承ください。

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◆一の秘密【物語は回転している】

わたくしが大和様と出会った第一部『100LDK』の冒頭と、

『7ブンズパビリオン』のラストはまったく同じ場面でリンクしております。

作品のテーマ数字である

第一部「8-現在」、
第二部「9-未来」、
第三部「7-過去」を、

7・8・9と順番通りにすることによって、

本作の時系列が成立する仕様になっております。

これは何度も本作を楽しんでもらえれば、

というわたくしどもの願いによるものです。


◆二の秘密【物語の語り部はすべて長門陣】

二十一代目当主、陣はある者に殺され、息絶えます。

しかし彼の意思・魂は100LDKにて生き続けました。

第一部においては屋敷そのものとして家族を見守り、

第二部・第三部においてはある人物が持つ鎹(かすがい)のお守りとなって、

物語の【語り部】として、皆さまに真実を語っております。

また豪放磊落な性格ゆえ、時々垣根を超えて大和様にアドバイスを与えております。


◆三の秘密【作中で最も頭が良いのは光と秋人】

これは大変恐縮な裏設定なのですが……作中で最も万能で頭の回転が良く、

また美しく謙虚で一途でバカなフリがうまいのはわたくし光となっております。

第一部においてのお風呂の試練をはじめ、

第三部7ブンズパビリオンにおける必然性など、

そう思って読んで頂くと、合点がいく箇所が多々あるかと思います。

また大和様の父上秋人さまも、史上最難関の試練を突破するなど、大変優秀な人物です。

長門の女は優秀な遺伝子を見分ける嗅覚を持つと言われます。

秋人様の血を引く大和様とわたくしが、

もし子を儲ければ……とてつもない才覚を予感せざるを得ません。


◆四の秘密【家族の本名と意味】

大和様の本名、真栄城家の住人の名前は季節を表しております。

父:秋人→秋
母:美冬→冬
子:霧彦→梅雨
嫁:光  →夏
孫:虹春→春

また長門家は生まれたとき、家に入ったときに名前の一字を奪われます。これは幸運を維持する風習によるものです。

【長門家の本当の名前】

陣兵(じんぺい)、文音(ふみね)
小梢(こずえ)、京一(きょういち)
天樹(あまぎ)、昴月(すばる)
有鈴(ありす)、慎一(しんいち)
光子(ひかるこ)

ちなみに霧彦様のお名前は、著者が仮面ライダーWに登場する同名人物の大ファンであることから名づけました。

富豪一族をや登場する猫の種類をはじめ、第一部100LDKにおいては所々、仮面ライダーWのオマージュが存在します。


◆五の秘密【光は貧乏に、霧彦様は死ぬ予定だった!?】

第二部QLDKの初期の設定では、光が主人公となり、

慎と共に【パンドラハイツ】なる集合物件の問題を解決する物語でした。

長門家から独立したわたくし達【姉弟は貧乏】となり、

困窮するところから物語が始まる、というものでしたが、現在のQLDKが第二部となりました。

また第三部回想物件は、もともと【死んだ大和様】が、昭和のとある家屋の地縛霊となるお話でした。

大和様はなぜ死んだのか? またどうして昭和のとある家屋の、

その家族の行く末を見守るのか、という物語でしたが、

あまりにも暗い内容のため、現在の7ブンズパビリオンとなりました。

このように、本シリーズには多くのアイデアがあります。

いつかまた多くの方に応援を頂ければ、さらなる【第四作目】のアイデアも

無きにしも非ずですので、どうか時々光と大和様、

そしてあの奇少物件を思い出してやってください。


◆六の秘密【負の秘法】

これは物件シリーズだけの秘密ではありませんが、

実は不可思議な力を持つ100LDK以外にも、

人の夢想を叶えると言われる【負の秘法】なるものがあらゆる時代・国に存在するそうです。

【奇少物件】【時空を超える図書室】

【幸運の虫】【永遠の生命を与える大鏡】

【月の裏の扉】【悪魔を創造するコントローラー】などなど。

それらは一見、人の夢想を叶えるように見えますが、結果として「不幸を呼ぶ」という共通点があります。

立ち向かうには善良で強靭な意志が必要です。

そう、大和様のような……。

すべての物語を追ってみるのもまた一興かもしれませんね。

以上で、奇少物件100LDKシリーズ、[六の秘密]のコーナーは終了となります。

本作を愛してくれた皆さまに、少しでも喜んで頂ければ幸いです。

また皆さまとお会いできることを心より楽しみにしております。

幾久しく健やかにお過ごしください。

ごきげんよう。

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